黒潮丸のガーデン読書録

 

書名:フォーリッジ プランツ 著者:奥 峰子 出版社:SCC
発行年月:01/07 価格:2000円 頁数:160
読んだ理由:
葉ものの参考書として
 
読んだ日:02/05  
内容:
葉の<形><色><質感>について取上げ、最後に<リーフ・カタログ>を載せている。

色でいえば、例えば緑ばかり64色のカラーサンプルと名前を挙げ、「それでもまだ自然の色数にはかないません」と書いている。
質感についての英語表現、shiny, glossy, lustrous, nitid, polite, glaze, satin, pearscent の記述なども素晴らしい。
筆者はここに取上げた植物の殆どを自分の庭に持っているようだ。
感心するのは植物名にかならず英字の学名を併記していることだ。これで紛れがない。

筆者が葉に関心を持ったのは大学で(恵泉女学園園芸生活学科)<花壇設計>を学んだ時、教授から「花よりも葉の時季の方が長いのです」と言われてからだという。
その後ベルギー、イギリスで研修を積み、1990年から国内で活躍している人だ。
昨今海外で園芸を学んだという帰国子女があたりに溢れているが、これだけ勉強してきた成果を身に付けている人は数少ないのではないだろうか。

いい参考書だと思う。

0406記
熱海花博の総合プランナーに奥峰子さんの名前があったので期待したが、現場にその痕跡はまったく感じられなかった。実質的に関与出来なかったのか、植栽に関しては優秀でもトータルデザインは別なのか。
結局熱海花博は惨憺たる失敗イベントであった。

 

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