黒潮丸のガーデン読書録

 

書名:ガーデン カラーブック 著者:ポール・ウイリアムズ 出版社:産調出版
発行年月:01/04 価格:3830円 頁数:175
読んだ理由:カラーデザインへの関心
 
読んだ日:02/05  
内容:
変わった造りの本である。
本文は16ページまでしかない。それから後は「植栽レシピ=カラーパレット」になっている。

各ページは縦横3等分に9分割されていて、右頁に植物の写真、左頁にその解説が載っている。
植物の種類は600種という。解説の内容は、<植物名><日照条件><温度条件><水分条件><鑑賞期><植物の説明><取り合わせの好い植物><栽培および繁殖法><大きさ>で、9分の1ページとしては盛りだくさんである。

各ページは3等分に横に切られていて、例えば11ページの上段の右の植物と22ページの中段の真ん中の植物、55ページの下段の左の植物を一つのページとして見る事が出来る仕掛けになっている。そのようにして配色を確かめようというわけだ。
花の写真は結構大きく、印刷の発色もよくて、組み合せて見るとそれなりの効用はあるようだ。

ではこの本は役に立つか?
実はこの本には致命的な欠陥がある。索引が機能しないのである。
まず名前の取り方に基準がない。カナ書きの学名、和名、園芸小品種名などが混在して使用されている。かつ<植物名>で使った名前しか索引に出ていない。学名表記もなまじっかカナ書きのため、読み方の主観が違うともう引けない。9分の1ページというスペースの制約のためではあろうが、 この種の本は索引こそ命なのである。
せめて基本は英文字(ラテン?)表記とし、カナ読みや和名や通称は附記して、索引はその全部から引けるようにしてもらいたい。

せっかくこれだけの印刷の立派な本を造ったのだから、索引を充実させて再版を出すべきだろう。


 

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