黒潮丸のガーデン読書録

 

書名:庭園歴史散歩 著者:重森完途 出版社:平凡社
発行年月:1987・6・18 価格:2800円 頁数:318
読んだ理由:図書館でみかけて
 
読んだ日:02/6  
内容:
なんとも格調の高い本である。とてもわれらが感想を述べたり批評したりすることは出来ない。

ちょっと目次を抜書きしよう。
<遠州雑感><利休の深さ><州浜と州崎><職制下の作庭者><同朋衆雑記><利休の手水鉢><露地の意匠系譜><織部の創作><遠州作の石灯篭><露地雑々記>

私(黒潮丸)はそもそもこんな世界には門外漢なのだが、イギリスのガーデンデザイン通信講座を学んだ時、{自分の好きなガーデンデザイナーを1人決めて、その研究をせよ}との課題があった。先方は当然ウイリアム・ロビンソンとかガートルード・ジーキルなどの名前を想定したのだろうが、私は敢えて小堀遠州を選んだ。日本の作庭者としてそれしか名前を知らなかったからである。
しかしその資料を集め、英語で説明することにはお手上げで後悔したのであった。

この本で遠州の人間像についても一層理解が深まったように思う。
1987年といえばまだバブルの時期である。あの時代にこんな落ち着いた本が出版されていたとは驚きである。

とても読み棄てにする本ではないが図書館には返却しなければならない。せめて一部をコピーにとった。思いついて古書検索(http://www.murasakishikibu.co.jp/oldbook/ )で探したらなんと東京の青木書店から2000円で出ているではないか!早速注文して入手した。
 

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