黒潮丸のガーデン読書録

 

書名:森と庭園の英国史 著者:遠山茂樹 出版社:文春新書
発行年月:2002/8 価格:680 頁数:206
読んだ理由:
題名にひかれて
 
読んだ日:2002/9 推薦度:☆☆
内容:
とても面白かった。予想以上に面白かった。
1番の理由は学者の著述らしく年代がはっきりと記されていることだ。
1度ではとても頭に入らないが、出てくる庭園主やガーデナーやプラントハンターの名前を年代と共にエクセルにでも入れてデータベースにしたいと思った。

第1章 英国庭園のルーツ
なまじっかな庭好きが書いた本ではないだけに史実がはっきりしている。かつ視野が広い。西洋史の学者が書いた庭園史なんか、と多寡をくくっていたがなかなかそうでもない。例えばケーパビリテイ・ブラウンの作った庭に関して、これだけのまとめと評価を行ったガーデンデザイナーがわが国にいたであろうか。

第2章 植物の狩人物語
英国のプラントハンターの活躍について書かれた本は多いのだろうが、これも短いながらよくまとまった記述である。
キャプテン・クックが出てくるととたんに僕の採点は甘くなる。

第3章 森と兎のいる風景
第4章 ジェントルマンと狩り
山の少ない英国にどうして森があるのかといえば、王や貴族階級のための狩りの場の確保のためであるという。それも法律で守られているのである。
まあ、このあたりはガーデニングには関係ない。
たまたまわが家にワイヤーフォックステリヤの子犬が来たばかりで、狩りに使う犬の話が面白かった。
 

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