黒潮丸のガーデン読書録

 

書名:英国ガーデニング物語 著者:C.エリオット 出版社:集英社
発行年月:99・4 価格:2300 頁数:319
読んだ理由:題名に惹かれて
 
読んだ日:02・10 推薦度:☆☆☆
内容:
引退した米国人ジャーナリストが英国の田舎に住み着いて庭作りを始めた。その田舎からの田園通信である。園芸雑誌に掲載され、イギリス人に大層評判になったようだ。
ジャーナリストだけに田園生活への見方の切り口が鮮やかだし、米国人だけに英国の庭への驚きも多い。
イギリス人はこういう文章を好むのだなと思いながら読んだ。

中に「庭園見学」の章があり、オープンガーデンのことが書かれている。オープンガーデンのルールとか実態とかならいろいろと本が出ているが、ここでは自分の庭をいかにオープンガーデンのイエローブックに載せてもらうかの観点からの記述があって面白かった。

コピシングという言葉が出て来た。
<<<私が暮らしているここウエイルズ地方をはじめイングランドのほとんどの地域
で森林は大昔から貴重な永久資源と考えられてきた。「コピシング」と呼ばれる剪定
は、ブタの大事な飼料を生み出すとともに(かってブタの放牧が行われたブナやオー
クの林は、放牧可能なブタの頭数でその広さを表現出来たそうだ)、1本の樹木から
得られる木材を最大量にした。「コピシング」とは細めの幹を何本も付けるように、
中心の幹を切り詰める作業のことだ。その後15年から20年ごとにこの細い幹が切り取
られ、建築材から大鎌の握り、薪まで幅広く利用されることになる。>>>
このコピシングを日本語でなんというのだろうかと調べて、「株立ち仕立」「ダイスギ仕立」「ズンドウ切り」などが相当するのかなと思った。
ただコピシングは林業用語であり、日本のは園芸用語のようである。

翻訳はいいのだが原語ではどういうのかなと思う言葉が多くあって、ついAmazon.comで原書を取り寄せてしまった。

 

TOP  ガーデン読書録表紙