用土について

用土の種類

ガーデニング用土には、
1)土台になる基本用土
2)その基本用土の物理化学的な性質を補う形でつかう改良用土
3)pH、保水性、保肥性などを調整する土壌調整用土      の三つの種類があります。

1)基本用土-----

[ 赤玉土 ]

赤っぽい色をしていて粒状の弱酸性土で、通気性、保水性、排水性がよく最もよく使われている用土です。ガーデニングショップでは大粒、中粒、小粒がありますが、小粒を使うことはあまりありません。
長年使っていて粒が潰れるとかえって通気性が悪くなる。

[ 鹿沼土 ]

うすい黄色をした粒状の酸性土で通気性、保水性にすぐれます。水にぬれると色が濃くなるため水やりのタイミングが分かり易いという利点があります。酸性が赤玉土より強いためサツキやツツジ類の基本用土に良く使われます。使用前に細かい土(みじん)を抜きましょう。赤玉土でもそうですが鹿沼土のように火山砂礫が風化した土はリン酸を吸収して固定してしまうため最初は大目に施す必要があります。

[ 培養土 ]

畑土や山土に腐葉土を混ぜたもので、コンテナの植付けなどにすぐに使えます。肥料分を加えたものもあります。便利です。
自分で配合する場合は赤玉土と腐葉土を6:4で混ぜればいいでしょう。
最近は<山野草の土><ランの土><バラの土><ハンギングバスケットの土>など種々と売っていますが、用途に合わせて酸性度、肥料分、重量などを調整したもので、便利ですが、判ってくれば自分でも調整出来るようになります。

[ 山砂類 ]

花崗岩が風化してできたもので、代表的なものとして真砂土があり芝生の目土としてよく利用されます。弱酸性で粘土分が多いため保水性はよいが通気性が悪く基本用土として利用する場合は他の改良用土と混合する必要があります。

[ 川砂類 ]

灰白色の砂で日本各地の川べりで見られます。通気性はよいものの、保水性や保肥性は劣ります。主にはサボテンなどの栽培に利用されますが、通気性をよくするための改良用土としても使用できます。

[ 水苔 ]

湿地帯の水苔を乾燥したもので保水性が非常によく主には蘭の栽培に使われます。特殊な用途では乾燥しやすいハンギングバスケットの化粧用にも利用される。欧米でよく見られるうぐいす色の化粧用苔は主にスパニッシュモスで水苔のなかまではありません。

[ その他日向土、軽石など ]

2)改良用土-----

[ 腐葉土 ]

日本で最もよく使われる改良用土で赤玉土など組み合わせるだけで結構良い土ができます。腐葉土と赤玉土さえあればかなり広範囲にわたる植物のコンテナガーデニングが可能です。広葉樹の落ち葉などが腐食してできたもので通気性、保水性、保肥性の面ですぐれています。
ただ市販品のなかには熟成の十分でないものもありコンテナのなかで発酵し、根ぐされの原因になるので避けるほうが無難です。腐葉土は色が黒くある程度葉の形の崩れているものがいいです。
また針葉樹の葉が混じったものも成長を阻害することがあるので避けましょう。

[ 堆肥 ]

牛糞堆肥やバーク堆肥などがよく見られ、腐葉土などと同じような働きをしますが肥料分をより多く含みます。土をふかふかにする効果は高く腐葉土などと併用すると非常によいが、完熟していないものも多くどちらかというとコンテナよりは庭や花壇などの地植え向き。

[ その他ココピート、馬糞堆肥など ]

3)土壌調整用土-----

[ バーミキュライト ]

ひる石という石を高温でふくらませたものです。層状の構造をしておりたくさんの水と空気を含むので保水性及び保肥性に優れ、根の張りがよくなります。。非常に軽いためハンギングバスケットや室内栽培では調整用土より改良用土として利用することもできます。 冬の寒さや夏の暑さ等の温度による植物のダメージをやわらげます。単体では鹿沼土とならんで挿し木によく利用されます。

[ パーライト ]

真珠岩という石を熱でふくらませた砂礫状の用土で、空気をたくさん含んでいるので、とても軽く通気性、排水性に優れています。水はけの悪い土に混ぜて使います。非常に軽いためにハンキングバスケットなどにはバーミキュライトと同様むしろ改良用土として利用される。
 

[ ゼオライト、珪酸白土 ]

どちらも保肥性を高め、根腐れ防止効果もあります。 古い土の再生にも使用します。
 

[ pH調整剤 石灰、草木灰 (pHをあげる) ]

ラベンダーなどのアルカリ性土壌を好む植物を育てるときに土壌のpHを上げるために使います。
石灰はアルカリが強いので使用するときは土と混ぜてから植物を植える前に2週間ほどなじませましょう。苦土石灰の方が扱いが楽です。
コンテナではそのまま使えてカリウム分が多く肥料の役割もする草木灰のほうが使い易いでしょう。

[ ピートモス (pHを下げる) ]

未調整のものは強酸性のため、ブルーベリーなど酸性土壌を好む植物の土壌のpH調整に好都合です。
 

 

 

レッスンの目次

     花壇の種類
     花壇のプラニング
     ボーダーガーデン
     レイズドベッド
     アイランドベッド
     
ロックガーデン
     花の種類分け
     花を植える方法
     植物の生理
     
用土のこと
     はじめに名前あり 
     (国際栽培植物命名規約)
     デザインの原理と要素
     ゾーニングと動線
     フォーカルポイント
     色彩使用の3つのポイント
     
寸法表

   イングリッシュガーデンの歴史
   
日本庭園の歴史 と分類

 

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